my Life /// haru.

仕事と子育て

子供はいらない?

会社の女性社員Iさんの話に。
30代後半で、結婚した時から「子供は要らない」と決めていたI先輩。子供が好きという訳でもないし、欲しいとも思わないらしい。彼女は休みの日は好きな洋画ドラマを見たり、夫と旅行に行ったりして過ごしている。そしてすっごい仕事人間である。キャリアウーマン的な。
色んな人生があり色んな考え方があるのだけれど、実は私も先輩のような考え方だった。私の場合、子育て大変そうだし夫と楽しくお金使って遊びたいしお金を子供の為に費やして自分は質素な生活したくないし子供はかわいいけどそこまでじゃないし、寧ろキーキー煩いよなぁくらいにちょっと思っていた。夫は子供を欲しがっていたし、妊娠した時は正直嬉しかった。夫の子を産めるのが嬉しかった(意外にも)。がしかし、産前鬱が酷くて、その時は子供を育てる自信がないと泣いたり、産みたいのかわからないと苦しんだり、急すぎてまだ早いだの、もっと遊びたかっただの、まぁ散々な気持ちだった(ハルには申し訳ない)。それが、うまれれば何さ。愛しくてかわいくてたまらないのよ。もう産前私なに思ってた?酷い女よねぇ、と思う。育児について自信なんて全くないし、寧ろたまに苦しい時もある。でも何より良かったと思ったのが、自分の母親の有り難さ。両親には勿論感謝はしていたけれど、両親と同じ「子供をうむ」って体験をして、すんごい親に感謝した。こんなに大変なのにこんなにしんどいのに、これをずっと続けて私を育ててくれたことに。同じ体験をして初めて分かった。多分これからハルが大きくなって色んな事があるたびに、親にしこたま感謝するんだろう。
子育ては大変だし自分の事は二の次になっちゃうけど、たまらないんだよ、と思う。色んな意味で”たまらない”経験を、一度の人生で、最初から否定するのは勿体ないなぁ。と、ちょっとだけそのIさんに思ってしまった。
人それぞれなんだけどさ。勿論子供が欲しくたってできない人だっているんだから、同じ価値観を押し付けるのは甚だおかしい。でも、最初から決めつけちゃうのは勿体ない(いや、でも子供が苦手なのに産んで子供に虐待とかしてしまうくらいならそれは、とは思うけど)。
私は意外にも、産んだら価値観が180°くらい変わってしまったので、そいうこともあるのだ。今なんてキーキー泣いてる子がいたら、お母さん大変だなぁ、と思っちゃうもの。そんなに喚いてお母さん困らせちゃダメだよー、なんて笑いかけそうになっちまう。何、この違い。
ハルの存在は、私に色んな事を気づかせてくれるもので。そして時々、こんなできそこないママでごめんよ、なんて思ってしまうのも正直な話。私はまだまだ子供のようで。そいうことも気づかされる。

保育園に行って、夜泣きが増えて、やっとおさまってきて、でも昨日また酷くて。保育園に行くたびにママにしがみついて泣いちゃう子がいっぱいいるのに、ハルは私にしがみつかない。ちょっと距離をとって私を見上げてじーっと見てる。行かなきゃいけないからバイバイって手を振ったら、はじめてうわーんって泣き出してそれでも私は無視してガラス戸(すりガラスの引き戸)を閉めてしまう。ハルが泣きながらバンバンドアを叩いているのが磨りガラスごしに見える。いつもそのまま保育園を後にする。迎えの時、「ハルー」って迎えに行っても、ハルはすぐにはこっちに来ない。じーっとまた私を見てる。私が笑いながら近づいていくと初めて笑顔を見せてくれる。
すっごいハルは頑張ってる。寧ろ置いて行かれるのか、大丈夫なのかと不安なんだと思う。夜も泣きながら手を宙にあげて何かを探してる。腕や手を近づけるとそれをキュッと握って寝入る。それでもダメで泣き続ける時もある。抱っこしても泣き続けて、やっと落ち着いて寝息が聞こえて、そっとベッドにいくとまた大泣きして...その繰り返しだ。
体調を壊して鼻水たらして、咳もしちゃって、眠いのに不安で不安でゆっくり眠れない。そんな彼に私は何もしてあげられなくて、時々胸が痛くなる。支離滅裂だけどこんなごっちゃごちゃの感情が交じる育児をしてきた母にまた頭が下がる。特に母は自分の両親を若い頃になくしているので。「もうね、無我夢中だったわ。お父さん(私の父)も協力してくれへんしね。必死やったから、何が何だったか全然覚えてへんわ」そう笑いながら言う。私も笑いながらそう言えるようになりたい。